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引きこもりについて
ある時期、ある期間「引きこもる」ことは心の安全ということでとても意味があります。「引きこもり」を何か良くないことのように思って、周囲が否定的な雰囲気になることはよくありません。
家族、先生といった諸君にとって一番大事な周囲の人々が、「不登校とはどういうことなのか」「引きこもりとはどういうことなのか」をちゃんと正確に理解していることが必要です。
心の中に一杯溜まった強烈な「不安や恐怖」が「行動」として現れることがあります。「引きこもり」もその一つでしょう。諸君の中のかなりの人が「こもり」ます。自分の部屋に「こもる」人、家の中のどこかへ「こもる」人、時にはトイレ(洋式・水洗)や土蔵に「こもる」人もおります。
「こもる」こと自体は問題ないのです(出来れば土蔵やトイレでない方がいいのですが)。何の心配もないのです。登校拒否の諸君はこの時期、登校を拒否し、全員が家に「こもる」のだと言えます。訳の分らない「不安・恐怖」の中で、家に、家の中のどこかに「こもる」。何故か分らないけれど、そうしているのが「安全・安心」で無理がない。
「楽しくはなかったけれど、それなりに安定していた」と、かつて答えてくれたMちゃん。しかし、理由を聞いてみても、ほとんどの諸君がどうしてそうするのか答えられません。言葉のレベルよりもっと深いところで、心と身体が連動して起こす現象(安全反応)なのでしょうから。
その姿をそのままそっと大事に守ってあげましょう。「引きこもり」が良いとか悪いとかではなく、その「こもり方」がどんな風なのかが問題なのです。要は、安心してゆったり「こもって」いるのか、責め立てられながら、ヒリヒリする思いで「こもって」いるのか(これは後に尾を引きます)。その違いだけのような気がします。
心の深い部分から発する行動は全て意味があると思います。世間的な常識で判断せず、善悪を急いで決めず、とりあえずその姿をそのまま頂く。
この基本姿勢が登校拒否に伴ういろいろな現象(姿)のほぼ全てに共通して大切なことと思われます。
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のぞみ学園
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