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元気ない時は元気ないままで。
元気ない時は無理をせずに、元気ないままでいることが大事に思われます。「動かなければならない」と思うのに動けない。「頑張らなくちゃ」と思うのに頑張れない。何か「かったるく」て、元気が出てこない。
今までいろいろ頑張ってきました。無理もしてきました。とうとう限度になったとき、いつの間にかそんな状態になってしまいました。誰にでもその可能性のある軽い「うつ」状態です。この時はきっと無理に動かない方がいいのです。無理をしない方がいいのです。
ひどい「うつ」は兎も角として、軽い「うつ」の状態で動かないでいるのは却って安全な気がします。心がそんな形で守られているのです。しばらく程よい「うつ」の中にいてこそ心は安らぎます。
学校も社会も日本全体が右肩上がりで「頑張れ、頑張れ」でやってきました。水戸黄門の歌の文句ではないですが、「後から来たのに追い越され、泣くのが嫌ならさあ歩け」のところでやってきました。頑張り過ぎてしまった結果、動けない状態に、「うつ」状態になりました。
そんなとき、「どうやって動こうか、どうやって動かそうか」を考えるよりも、まず動きを止め、息を整え、出来れば涼しい木陰で、冷たい川の流れに足を入れて、しばらく「ぼう〜っ」としてみるのが良いのではないでしょうか。
木陰に透けながら道を急いでいく人の姿が見えます。「どうぞお先に、こちらはしばらくおやすみしますからね」と心の中で声をかけながら、しばらくゆっくり寛(くつろ)ぎましょう。「道のべに清水流るる柳陰しばしとてこそ立ち止りつれ」という西行さんの歌もあります。
勤勉人間はとりわけ「ぼう〜っ」と休むのが苦手です。ゆっくりするのが性に合いません。そのため心の奥の部分が働いて、軽い「うつ」の状態にしてくれるのです。そうなると動きたくても動けませんし、動く気にすらならなくなってきます。
軽い「うつ」は心の休養のための安全弁です。心の奥からの合図です。しばらくその「うつ」の中でゆっくり休養をし、心の波立ちが一段落し、新しいエネルギ−がゆっくり、充分回復するのを待ってあげましょう。
元気ない時は、元気ないままでいいのです。ゆったりと、無理をせずに、しばらく元気ないままでいましょう。
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のぞみ学園
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